「PFI(Private Finance Initiative:プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)」とは、公共施設等の建設、維持管理、運営等を民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して行う手法のことです。
民間の資金、経営能力、技術的能力を活用することにより、国や地方公共団体等が直接実施するよりも効率的かつ効果的に公共サービスを提供できる事業について、PFI手法で実施されます。
PFIの導入により、国や地方公共団体の事業コストの削減、より質の高い公共サービスの提供を目的としています。
PFI事業では、民間事業者の経営上のノウハウや技術的能力を活用できます。また、事業全体のリスク管理(*)が効率的に行われることや、設計・建設・維持管理・運営の全部又は一部を統括して扱うことによる事業コストの削減が期待できます。これらにより、コストの削減、質の高い公共サービスの提供が期待されます。
●リスク管理
事業を進めていく上では、事故、需要の変動、物価や金利の変動等の経済状況の変化、計画の変更、天災等さまざまな予測できない事態により損失等が発生するおそれ(リスク)があります。PFIでは、これらのリスクを最もよく管理できる者(官と民の適切な役割分担・リスク分担が重要)がそのリスクを負担します。
従来、国や地方公共団体等が行ってきた事業を民間事業者が行うようになるため、官民の適切な役割分担に基づく新たな官民パートナーシップが形成されていくことが期待されます。
従来、国や地方公共団体等が行ってきた事業を民間事業者にゆだねることから、民間に対して新たな事業機会をもたらします。また、他の収益事業と組み合わせることによっても、新たな事業機会を生み出すこととなります。PFI事業のための資金調達方法として、プロジェクト・ファイナンス等の新たな手法を取り入れることで、金融環境が整備されるとともに、新しいファイナンス・マーケットの創設につながることも予想されます。
PFI事業では、民間企業がPFI事業を行う主体になり、行政はその提供されるサービスの内容を決定し、監視等を行います。提供するサービスが多岐にわたり、PFI事業に応募する企業が多数なので、コンソーシアム(企業連合)を組む場合が多いです。また、PFI事業は公共事業であるので、サービスの継続的かつ安定的な提供が求められます。そのため、コンソーシアムに参加する企業のそれぞれの経営状態がPFI事業に影響を与えないように、「特別目的会社」(SPC:Special Purpose Company)を設立し、PFI事業を実施することが一般的です。SPCは事業に必要な資金の調達を行いコンソーシアムに参加している企業と工事請負契約や管理運営委託契約などの個々の契約を結び、PFI事業を行います。なお、事業のリスクカバーのために、保険会社と契約を締結する場合もあります。
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