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La mère(ラ メール)東京/世田谷
洗練されたフレンチを提供する和やかな雰囲気のラグジュアリー空間「La mère(ラ メール)」

「悪く言えば飽き性、よく言えば好奇心旺盛なんです」と話すのは、フレンチレストラン「La mère(ラ メール)」のオーナーシェフ・黒田浩二シェフだ。

元々はパティシエとしてスタートした黒田シェフは、パティシエ修行に行ったフランスのレストランで、生来の好奇心旺盛な性格から「門前の小僧」さながらに、本場フレンチを学んだ。

帰国後はマンダリン オリエンタル 東京で洋菓子の腕を磨くも、やがてミシュラン星付きのフレンチをはじめ、イタリアン、和食とさまざまなジャンルで料理人としての修行を積んでいく。

満を持して、2023年3月に奥様と「La mère」を二人三脚で開業。まださわやかな木の香りを感じられる店内は、カウンター席のほかに個室が1室のシンプルなレイアウト。完全予約制で2つのコース(おまかせコースとショートコース)があり、料理のほとんどを無農薬やオーガニックの食材で提供している。

「作り手のミスでお客様に害を及ぼすことがあってはなりません。ですから、常に衛生管理に努め、食べる方に寄り添った食を提供できるよう添加物は極力避けています」と黒田シェフ。

その思いは、フランス語で「お母さん」という意味の店名「La mère」にも込められている。お母さんが子どものために作る料理のように、「安心・安全」をテーマにしたかったという。 縁(ゆかり)のなかった世田谷区桜新町でのオープンを支えてくれたのは、これまで勤めた店の常連さんたちだそう。ご夫婦のお人柄や、目も舌も喜ばせる料理が、桜新町の人々の心をつかむまで、そう時間はかからなかった。


龍
外観
インテリア
オーナーシェフ 黒田 浩二 氏オーナーシェフ
黒田 浩二 氏

東急田園都市線・桜新町駅から徒歩4分という好立地の物件が見つかったのは、2022年10月のこと。3月オープンを目指して走り出したものの、経営に関してはまったくの素人でした。何社か施工会社に見積もりをお願いしていたものの、開店準備をどのように進めたらよいのか、曖昧なままでした。

そんな時に、お世話になっていた日本料理「てのしま」の店主・林亮平さんから「それなら頼れるのはこの人しかいないから」と紹介していただいたのが、タニコーで設計を担当する橋口さんでした。

実際、私も「てのしま」で働いていた時に、タニコーさんの設計によるキッチンの構造が使いやすいなと感じていました。そして、何より驚いたのは、店舗の図面を送った後の橋口さんのレスポンスの早さ。魅力的な厨房案をラフ図面で複数、そしてすぐに送ってくれたことに感激し、「タニコーさんにお願いしよう」と即決しました。

初顔合わせは11月。どこから手をつけたらよいか、何にどれだけお金がかかるかを、筋道を立てて丁寧に説明してくれました。そこで紹介されたのが「まるっとお店パック®」です。内装や施工の業者だけでなく、おしぼりからクリーニング、レジ周りのことまで手配してもらえるというのです。自分で調べられることかもしれませんが、どの情報を頼ったらよいかわかりません。しかし、すべてまるっと推進室の川口さんが紹介してくれたので、それ以外の準備に時間をかけることができました。

厨房だけでなく、どんなささいなことでも相談にのっていただけるのは、とてもありがたかったです。食品衛生責任者の講習については知っていたものの、防火管理者資格のことは知らなかったので、事前に教えて頂き本当に助かりました。

店内の配置については、橋口さんからいろいろご提案いただく中で、それを参考にしながら、またこちらから要望を出し、するとこちらの意図を汲み取った提案をしてくださる。そんなセッションを繰り返しながら、短期間で納得のいく店舗レイアウトを完成させることができました。

「グラスを置く棚をオープンにしたい」「サーブする妻の背が低いので配慮してほしい」と伝えたところ、カウンターや棚を妻に合わせた最適な高さにしてもらえたことや、調味料の容器の高さに合わせた収納、また、橋口さんからアドバイスをいただき、最初は壁だった場所を簡易的なドアにしました。結果、納品された食材を入り口から厨房までダイレクトに運ぶことができ、使用しない時は閉じておけば壁のように見えるので、非常に助かっています。

お店が完成した今でも「こうしたい」「ああしたい」ということが、こまごまと出てきますが、「まるっとお店パック®」なら開店後もサポートしていただけて感謝しかありません。最近も、店の看板に少し情報を補足したいと依頼したばかり。これからも頼りにしています。

厨房
料理写真
厨房
本社営業部 まるっと推進室 室長本社営業部 まるっと推進室 室長
川口 直也

黒田シェフとの初顔合わせは、2022年11月。3月の開店まで時間がなかったため、シェフは準備に忙しく、また、初めての開業で業者選びにも迷われていました。だからこそ、開業前のあらゆることをサポートする「まるっとお店パック®」でお手伝いさせていただき、よかったと思います。ふだんは開業資金の調達についてご相談を受けることが多いのですが、黒田シェフはご自身で用意されていたので、開業時に加入すべき保険から、内装、レジ、おしぼりなど細かい手配について支援させていただきました。名刺を持ったことがないということで、「名刺を作りたい」というご依頼にも対応させていただきました。

インターネットで調べれば、何でも出てくる時代ですが、調べて、検討して、判断する時間はシェフにとってはもったいない時間です。開店後にも、さっそく看板の作り替えをご依頼頂きましたが、これからも継続してサポートさせていただきます。

黒田シェフとは、「てのしま」の林様からのご紹介というこれまであまりない形の出会いでした。東京に出張するたびに、誰もいない日でも工事の進捗をのぞきに桜新町まで足を運んでいたことが思い出されます。個人的に思い入れのあるお店でしたので、引き渡し時に「タニコーにお願いしてよかった」と喜んでもらえて本当にうれしかったです。

「日頃から配達ひとつの業者であっても大事にされ、丁寧に対応される黒田シェフですが、そういう姿勢に私も刺激されます。開店したお店のあたたかな雰囲気には、黒田シェフのそんなお人柄が現れていると感じました。

関西事業部関西事業部
橋口 拓司

黒田シェフはとても繊細でその仕事ぶりはすばらしく、誠実でまじめな方です。奥様も明るくて、そんなお二人で切り盛りされているお店は本当にあたたかい雰囲気です。「てのしま」の林様からご紹介いただいて、すぐにそのお人柄のファンになり、黒田シェフが成功するよう支援させていただきたいと思いました。

一緒に開店準備をするのはとても楽しかったです。私は、お客様には料理と向き合う時間を一番大切にしてほしいと考えています。そのため、利便性のよい厨房の配置だけでなく、それ以外の道具もパッと手が届く位置に置いたり、サッとしまったりできるように常に考えております。衛生管理のしやすい厨房であることはもちろん、お店のお客様に、カウンターに座ってシェフのパフォーマンスを見て、またここに食べに来たいと思っていただけること、お店のファンがたくさん生まれることが私の願いです。

「La mère」様の場合、新築工事でないため、どうしても設備的な条件やダクトの収まりに制約がありましたが、それを「できない」ではなく、「こうしたら解消できる」とプラスに考えてご提案することで、黒田シェフが最高のパフォーマンスを発揮できるよう努めました。

「てのしま」の林様とはもう長いお付き合いで、「私が死ぬまでお付き合いください」とお伝えしているのですが、黒田シェフにもずっとお付き合いいただきながら、日本のフレンチを変えるシェフとなってほしいと願っています。そのお手伝いを一生させてください。

オーナーと担当者
料理写真
内観
タニコー株式会社 / 飲食店 / VOICE / La mère(ラ メール)

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